今、歯科検診をはじめるべき10の理由(前編)
こんにちは、デンタルサポート検診課です。
企業での歯科検診は、主に健康保険組合の保健事業や企業の福利厚生の一環として行われますが、最近は「健康経営」の施策として当社にご依頼をいただくケースが増えてきました。
健保の保健事業や企業の人事・労務ご担当者様の中には、そろそろ来年度の予算決めの時期という方も多いのではないでしょうか。
来年度健康施策の予算策定に向けて
昨年の「緊急事態宣言」の時には、歯科、特に予防通院については「不要不急のもの」と捉えられることもあり、
歯科医院のキャンセルも多かったと聞きます。
このコロナ禍がしばらくは続くとした場合、予防歯科通院や歯科検診の実施はどのようにとらえたらよいのでしょうか。
そもそも歯科検診などの口腔アプロ―チは必要なものなのでしょうか?
コロナ禍の今、そしてこの予算検討の時期に、そのあたりを再確認してみませんか?
歯科の予防アプローチは「不要不急」ではなく、「今」必要です。
そこには、10の理由があります。
きょうはその前半①~⑤についてお伝えします。
特に新型コロナウイルスの影響で起こった新たな問題も加味して、見ていきましょう。
歯科の予防アプローチが「今」必要な理由(1~5)
1.受診控えによる歯周病悪化は医療費アップに繋がる
年1回、半年に1回など、これまで定期的に実施していた歯科検診や予防での歯科通院が行われなくなることの影響として、病気の潜在化が懸念されます。
日本歯科医師会が実施した全国の15 ~79 歳の男女を対象に、2020年夏に行った調査によると、回答者のうち「運動量が減少した」と感じた人が56.8%、「間食が増加した」と感じた人が41.5%、「体重が増加した」と感じた人が41.9%となりました。
これらは、生活習慣病、むし歯、歯周病につながる可能性があり、長期化すれば医療費への影響も大きくなることが予想されます。
2.口腔環境向上による免疫力アップが感染症予防に繋がる
気温が低いとウィルスが活性化します。歯周病もむし歯も感染症です。
細菌が口腔内に増えることで、インフルエンザウィルスや新型コロナウイルスにも感染しやすくなります。
歯磨きや歯科医院でのプロの口腔ケアによってお口の中の細菌を減らし免疫力を高めておくことで、病気を軽く済ませてくれたり、発症を未然に防いでくれたりします。
免疫力が低下すると病気にかかるリスクが増えますので、新型コロナウイルスの感染リスクがある今、
お口の状態を良くしておくことは特に必要なことなのです。
■日本歯科医師会「口腔ケアで免疫力アップ!」
https://www.jda.or.jp/corona/Oral-care-Immunity.html
■新型コロナウイルスのパンデミックからオーラルヘルスを考る
2020 年 4 月 21 日 東京歯科大学名誉教授 奥田克爾
http://tdc-alumni.jp/2020/04/26/whats-new/1200_update-7/
3.常にマスクをつけているその下では表情が変わっている
最近は、外出時常にマスクを着けていることが日常となっています。
仕事中もマスクをしているため、そのマスクの下では口元に以前とは違う変化が起きていませんか?
例えば口角。以前は人前などでは自然と口角を上げて話していた人も、マスクがあれば相手からは見えませんから、口角を上げることに意識が向かなくなっているかもしれません。
そうすると、お口のまわりの筋肉、口輪筋の力が弱っている可能性が高いです。
口輪筋が弱まると口角が下がり、第一印象に影響したり、顔のシワやたるみにもつながります。
そればかりか唇を閉じる力が弱まることで、誤飲や口呼吸により、ウィルスや細菌が直接のどへと入りやすくなるなどの可能性があります。
当サイトの「1日1分!お口のエクササイズ」では、口輪筋を鍛える簡単エクササイズも紹介していますので、ぜひお試しください。
4.テレワークでは健康管理が個人管理になってしまっている
テレワークの新たな課題として、従業員の体調や心の異変に気付くといったことが難しくなってきています。
これからはそれらの対策をいかにとるかについても検討する必要があります。
デンタルサポートでは、歯科衛生士とWeb上でお口の相談ができる「Web歯科面談コタエル」のサービスを開始しました。
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5.口腔内だけの問題ではなく、全身の病気の入口
歯周病は生活習慣病である糖尿病を悪化させたり、引き起こしてしまうことがあります。
同じく、心臓病や肥満などを招く原因の一つでもあります。
また、口の中の細菌は、肺炎を引き起こすことがあり、婦人病にも関係が深く、早産などの原因に繋がることがあります。
詳しくはお口とからだ「4つのリスク」と予防知識ページでも解説していますので、ぜひご参照ください。
歯科医師や歯科衛生士は、お口と全身の状況に合わせて適切なアドバイスを行い、歯石の除去などセルフケアでは行えない専門的な処置を行います。
毎日のセルフケアだけでなく、定期的なプロフェッショナルケアを併用することが効果的です。
長期的視点で健康を保ち、免疫力を高めて感染症からも身を守ることができるよう、ぜひ歯科検診などの歯科予防アプローチを「今」はじめてみませんか。
次回は、後半の⑥~⑩をお伝えしたいと思います。
それでは、皆様体調に気を付けて、今日も頑張ってまいりましょう。