「2040年を見据えた歯科ビジョン」から見える歯科健診の方向性

日本歯科医師会は、2020年10月15日に、高齢者がピークを迎える2040年に向け、「2040年を見据えた歯科ビジョン―令和における歯科医療の姿―」を発表しました。

→日本歯科医師会「2040年を見据えた歯科ビジョン―令和における歯科医療の姿―」

2040年に向けた歯科の重点課題と行動とは

人生は100年時代と言われ、
ひとりひとりが高齢期まで豊かな人生を送るために、
健康寿命の延伸が、現在の大きなテーマと言えると思います。

そんななか、歯の本数と全身の健康状態、歯周病と全身疾患との関係、
口腔内細菌と心血管系疾患との関係など、様々なエビデンスが明らかに
なってきています。

つまり、健康寿命を延ばすためには歯を含めた口腔内の健康維持が重要であることがわかり、
歯や口の健康は、口のなかだけの問題ではなく、
医療の財政側面や健康寿命の延伸のためにとても重要なこと
であると言えます。

歯科ビジョンでは、2040年に向け、歯科医療はなにを重点課題として
どのように行動していくかの方向性が示されています。

内容は大きく4つの章で構成されています。

  • 第一部は、ビジョン策定の趣旨と、その実現に向けての決意。
  • 第二部は、具体的なデータをもとに2040年を見据えた歯科医療の方向性。
  • 第三部は、それを踏まえた、「目指す5つの柱」について。
  • 第四部は、その柱を実現するための具体的な戦略について。

医療財政の改善や健康寿命の延伸に必要な歯科の予防アプローチですが、
その予防を目的として提供される歯科医療については医療保険の適用外となっている項目も多く、
今後予防歯科の普及に弾みをつけるためにも、予防給付の拡大への働きかけは重要です。

また「健康寿命の延伸に向けた疾病予防・重症化予防に貢献する」ことを重点課題し、
その行動計画の中心は、歯科健診や歯周病予防などの 「口腔健康管理の充実」にある
とされています。

歯科健診の方向性

歯科ビジョンでは歯科健診の方向性についての行動計画も示されています。

現在、歯科健康は義務化された健診ではなく、
また企業経営者にとって医療費削減や健康寿命の延伸との関係性の理解はまだまだ十分ではないと思われ、
その実施量は不足している状況と言えます。

今後、日本歯科医師会は、経済産業省等と連携し、健康経営を推進している企業等での歯科健診の事例を収集、それら実践例を基に、歯科口腔保健の重要性を全国の経営者や事業主等に対して理解してもらうように働きかけていくとしています。

また、歯周病予防に関する診療報酬上の評価拡充ならび保険適用となる新病名や新技術収載に向けた働きかけの強化も行動計画となっています。

企業などに普及しやすい歯科保健サービス

これからは「2040年を見据えた歯科ビジョン―令和における歯科医療の姿―」を参考に、社会の流れを掴みつつ、歯科予防の必要性をさまざまな手法で、被保険者や被扶養者にサービスを届ける必要になってくるでしょう。

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