【今日の歯科ネタ!】~誤嚥性肺炎と歯周病菌~
こんにちは。
歯科衛生士の城 明妙(しろ あけみ)です。
保健事業のご担当者様、人事・労務のご担当者様に、歯科の健康情報を発信する際のお役立ち情報を、お届けいたします。
誤嚥性肺炎と歯周病菌
誤嚥性肺炎と、歯周病菌のお話しです。
高齢になると、嚥下反射や咳反射が低下するため、誤嚥を起こしやすくなります。
細菌の塊であるプラーク 1mg中の細菌数は約10億個といわれており、歯周病の発症や進行に関係しています。
誤嚥性肺炎を起こす細菌の約60%が歯周病菌です。
誤嚥性肺炎の一番の予防方法
入れ歯の方は、大丈夫!と思ったら大間違いです。
総入れ歯の方のお口にも歯周病菌がたくさんいます。入れ歯の手入れを怠ると、誤嚥性肺炎の発症率が1.3~1.5倍になることもわかっています。
義歯の清掃方法のポイント
1、「粘膜の清掃」をしっかり行う。
2、義歯の安定に関係する唾液の分泌を促う。
3、口腔機能を高めて、義歯の安定につなげる。
誤嚥性肺炎の一番の予防方法は、お口の細菌を減らすことと、口腔機能の維持・向上をセットにした口腔ケアです。
1999年に、英国医学会ランセットという学会誌に、米山武義先生の専門的な口腔ケアにより誤嚥性肺炎が予防出来るという研究が掲載されてから、21年が経過しました。(日本医学会氏に発表されたのは2001年でした。) 長い道のりを経てやっと認知されてきましたが、まだまだ、浸透しているとはいえません。