【今日の歯科ネタ!】~歯周病と糖尿病の関係~
Vol.7 歯周病と糖尿病の関係
こんにちは。
歯科衛生士の城 明妙(しろ あけみ)です。
保健事業のご担当者様、人事・労務のご担当者様に、歯科の健康情報を発信する際のお役立ち情報を、お届けいたします。
糖尿病と歯周病には相関関係がある
日本人の糖尿病罹患者は予備軍や強く疑われる方を含めると2000万人とも言われています。
糖尿病になると、歯周病が悪化し、歯周病があると、糖尿病の発症の引き金になり、悪化します。
歯周病の治療をすると、血糖値が改善することもわかっています。
歯周病の歯ぐきの内側は潰瘍状態です。細菌も血管内に侵入します。炎症性のサイトカインという物質が血液中に増えてきます。
これは、血糖値を下げるためにすい臓から出てくるインスリンを効きにくくします(インスリン抵抗性)
そのため、糖尿病が発症・進行しやすくなります。
歯ぐきと歯の隙間は、健康な状態だと1ミリから2ミリ程度しかありません。
これが歯周病菌により剥がされ、炎症を起こされることにより、どんどん深くなっていきます。これを歯周ポケットとよびます。
たとえば、歯周ポケット平均5ミリの方では、歯ぐきの内側の潰瘍がある部分の面積が、手のひら1枚分ぐらいになるのです。 手のひらがじくじくして、出血していたら、普通は治療しますよね。
歯周病はサイレントキラーといわれ、歯ぐきの内側がそうなっていても、痛みも感じず、気づかないため悪化しやすいのです。
糖尿病は完治しにくい病気です。そして、合併症として網膜症、神経症、腎症などにもつながります。
バランスの良い食事とお口の健康は大切ですね。
毎月発行している「お口の情報誌 ヘルシーマウス」でも様々な情報を発信しています。
https://syokuba-km.com/oralcare/healthy-mouth/